2012年12月30日

ちゅうくん語り〜「PHANTOM〜語られざりし物語」編

年内にできたぞ〜〜〜〜〜!!

これで安心して年越せます(笑)。

だ〜れも待ってない語りが出来上がりました。はい、いつものように自己満足。

ですので苦情はなしでお願いします。ご自分の感性に合わないとお思いになったら、そこで引き返していただければ。

ご了承いただける方は先へどうぞ。




シャルル・ガルニエ。実在する、パリオペラ座の設計者。
36歳という年齢はちゅうくんの実年齢よりも上ということになりますよね。

今回は山さきさんとのWキャスト。それほど意外な感じはしませんでした。「OZ」のときも山さきさんの役を引き継いでましたし。私が山さきさんとちゅうくんの芝居に見ている共通項は、「品のいい硬質さ」です。以前のちゅうくんの硬質さは、ご本人の特性の部分と、単純に芝居の「硬さ」が反映されている部分とがあり、またそこへ「気負い」が上乗せされたりすることもあったのですが、一つ一つの役を真摯に生き、外部出演も重ねてきて、今ではずいぶん柔軟に、必要なだけの硬質さを出せるようになりました。・・・・と私は感じています。

私はまずプレビュー公演で山さきさんのガルニエを拝見し、ちゅうくんのガルニエ初見は初日開いてから数日後でした。そして2人のガルニエを比べてみて、ちゅうくんだけに感じたものがありました。

それは、エリックに対する愛情です。

エリックがガルニエのもとを最初に訪ねたとき、最初は警戒心も含めた感情が見て取れるガルニエ。そりゃあ当然でしょう、どうやらエリックの申し出は、真っ直ぐなガルニエの意思にはそぐわない部分もある、突拍子もないもののようでしたから。ですがガルニエは、恩師であるギゾ教授からエリックのことを聞き、エリックの描いた設計図を託されていた。一言で言えばそういう「縁」があって、2人でオペラ座を建てることになるわけですが・・・。きっとエリック以外の人物が同じことを申し出てきたら、ガルニエは断っていたんでしょうね。

自分が託されていた設計図をエリックに渡し、その反応を見てうなずくガルニエ。今目の前にいる人物が紛れもなくギゾ教授から聞いていた人物だと確信したガルニエが、エリックの名を初めて呼ぶとき。オペラ座に住み込むほどに建築に没頭するエリックを気遣う様子。その一連の流れが、山さきさんは物語の一部として不足ないラインに感じたのに対し、ちゅうくんの表現からはそれ以上の愛情を感じたのです。

その理由はトークショーのときにわかりました。その日のテーマは「魂のふるえるコトバ」。ファントム劇中の印象に残ったセリフや好きなセリフについて語る・・・というものでした。
ちゅうくんはガルニエが登場する前のギゾ教授とエリックのシーンのセリフを挙げ、このセリフを聞いて「エリックと一緒にオペラ座を作るぞ!」という気持ちで出て行く・・・というようなことを話されました。
それを聞いて納得。

もうひとつ、私が原作を読んだときからずっと気になっていたこと。ガルニエはエリックに会う前から仮面のことを知っていますよね、ギゾ教授から聞いていたのだから。エリックが家を飛び出して以後に出会った人物の中で、会う前から仮面のことをしっていたのはおそらくガルニエだけだと思うんですが、ちゅうくんはそのことをどう捉えて役作りをしたんだろう・・・・・。

そのことについても、このトークショーのお話で私なりに納得できました。
仮面のことは関係ない。同じ師に学んだ同志として、ギゾ教授から遺言でエリックの設計図を託された者として、建築家同士として、仲間として、エリックと2人でオペラ座を建てるんだ。
ちゅうくんから、目の前で生きるガルニエから、そう言われているような気がしました。

ちゅうくんのガルニエが初めてエリックの名前を呼ぶときの、優しくて温かな声・・・。なんて温かな・・・・・。エリックから放たれ劇場中に張り詰めた緊張感が、一瞬緩む・・・。そんな気さえしました。

前述のトークショーのとき客演の佐藤滋さんがこの「エリック」というガルニエの一言を挙げていらっしゃいましたが、私も選ぶとしたらこれを選びます。

そして、オペラ座建築に没頭するエリックを見つめる優しい眼差し。石工たちやジュールが心配していると伝える声も表情も、愛情いっぱいでした。ほんとうに大切な仲間だったんですね。
芳樹さんのエリックも、その愛情を受け入れる芝居でした。

オペラ座が完成し、「我々の勝利だよ!」と固い握手とハグ。この2人だけにしか生み出せない熱いシーンでした。だからこそ、杮落としの日に共に苦労して夢を叶えたガルニエを人知れず称えるエリックの想いも、観衆の熱狂に重なるように、静かに熱く伝わってきました。このシーン、泣けました・・・・・。史実だとガルニエさんは杮落とし公演に招待されなかったらしい・・・。酷っ(笑)。

ちなみに苦悩するガルニエが掛けている丸眼鏡がだんだんズレてくるんですが・・・。これが苦労でやつれていくガルニエの姿にリアリティーを持たせていました。


本役であるガルニエの登場シーンはこれでほぼ終わり。ではそれ以外の役について。
まず特筆すべきなのは踊り子さんでしょう。ペルシャの宮廷の踊り子さん。当然女の子よね。数名で踊っているのですが、どういうわけかちゅうくんの踊り子さんがいちばん華があって目をひく・・・・・。さすがセンター張るだけのことはあるわこの子、と思いながら毎回観ておりました(笑)。ダンスのとき重心がブレなくなったので、今は安心して見ています。しなやかさと、なかなか見られない挑発的な目つきが印象的。私は滅多に見られないちゅうくんの悪〜〜い目つきが大好きなので(マニアックですけどなにか?)、しなやかさを増したダンスと共に、本役と同じくらい毎回楽しみにしている場面でした。

ちゅうくんの女性役、私はすごく良いと思うんですがあんまり機会がありません。そういう意味でも貴重な場面でしたよね。

そしてラウルのお友達の酔っ払い(おい)。ラウルと付き合いがあるんだからけっこう身分の高い人だと思うんですが・・・・。身なりもしっかりしてたし。でもいくら酔ってるとはいえ、ラウルのことを「ラ〜ウちゃ〜〜ん!」と呼ぶこの一言に、このお友達のダメっぷりが見てとれます。それもいい声で呼ぶのでねぇ。余計にあちゃ〜って感じがしますね。そのあちゃ〜ぶりが、ラウルの苦悩、エリックの緊張感と対照的で、対比がわかりやすかったです。

オペラ座杮落としのときガルニエを称える観衆。Wガルニエさん同士で「ブラボー!ガルニエー!」と称えあうことになってるのがちょっと微笑ましかったです(笑)。それまでのエリックとガルニエの関係性が、前述のとおりチームによって少し温度差があったので、そこから繋がるこのシーンも少し印象の違うものでしたが、それぞれのチームには合っていました。ちゅうくんの声と芝居があの場の士気を高めていたような気がして・・・。盛り上げ役にはもってこいなんだな、きっと。

ペルシャのくだりで出てくる兵士。セリフはほとんどありませんが・・・。姿勢もいい、体格もいい、声もいい。こういう役は安心して任せられます。槍を振り回してるのを観ていると「BASARA」を思い出しましたね。ちゅうくんが初めて外部出演をした作品、WAKI組戦国シェイクスピアシリーズ「BASARA」。そのときの役とイメージが被って、妙な懐かしさを感じました。

ジプシーの檻を引っ張ってる人。いつも力仕事、ご苦労様です。転換のときとかも力仕事を任されてることが多いですもんね。線の細い人が多いライフの中でちゅうくんはパワフルなほうですし、なんと言ってもあの威勢のいい声がね。観てる側からすれば適役なわけですが、張り切りすぎて身体を痛めないように・・・老婆心ながらついそんなことを思ってしまうのです。

それからステージ奥の小窓(?)部分に度々登場する怪人たち。仮面かぶってるから表情はしっかりとは見えませんが、きっと仮面の下は私の大好きな悪〜い目をしてるんだろうな・・・と想像しながら観てました。
芝居して、本役以外の役をやって、裏の仕事もあって、その合間に小窓の怪人・・・(小窓の怪人も大事ですけど)。しかも出てくる位置がチームによって違うっていうね・・・・・。きっと内情は私なんかの想像が及ばないくらいの大忙しだったことと思います。


一つの劇団が単独で取り組むにはあまりにも大掛かりで深い、壮大なステージを、見事に成功させたスタジオライフ。改めてすごい劇団だと思います。

PHANTOM 語られざりし物語、いつの日か再演を願います。
posted by 白ヤギ at 00:52| ちゅうくん語り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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